夜を背にして、朝を待つ。

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朝を待つ私の背中を夜の闇が、飲み込まんばかりに大きく口を開けてる。
まるで闇と光の真ん中に立っているかのような不思議な時間。

これから朝を迎える未明という時間が1日で1番で気温が低いんだって。
だとしたら、1年で1番寒い日の未明はその年で1番寒い時間ってことになるね。

あの冬の夜もこうやってを朝を待ちながら、嘘か本当かわからないような話をいくつもして私達は空を見てた。

そんなことをぼんやり考えていたら、急にふと我に返って背中に感じる闇の深さに少し怖くなって足がすくんだ。

それでも目の前の明るく白む空を見上げると、体の真ん中からふつふつと湧いてくる、なんとも言えない高揚感を抱きしめて私は朝を待っている。

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