「写真」カテゴリーアーカイブ

祝福のかけら。

シュクフクノカケラ
とあるホテルの前を通りかかったら一面に花びらが撒かれていて、あぁさっきまで結婚式をしていたんだなってすぐわかるくらいその辺り一面に幸せの残り香が漂っていた。
その幸せの空気を撮りたくて足元を切り取ってみたけど、写真には主人公に取り残された欠片たちが少し色褪せて切ない香りに変わってしまっていた姿で写っていた。

両手をひろげて

雨と傘
子供の頃から台風が大好きだった。
耳元でごうごうと音立てて不規則に風が吹き付ける。
遠くの空から大きな雲が私にむかって迫ってくる。

そんな時、私は決まって住んでいた高層マンションの最上階に登って両手を広げて風と雲を出迎える。
もしこのまま風にふき飛ばされてしまってもいいと思いながら。