雪の落ちる音を聴いたことがあるかい

雪が降るとどこから落ちてくるのかずっと見上げてしまう。

ずっと空を見上げてたたずんでいると、足なんて冷たいのを通り越して
アスファルトと同じ温度になってしまっているんじゃないかと思うくらい感覚もなくなって。
慌てて買った暖かいコーヒーはあっという間に冷えて手の中で存在を持て余してしまう。

そんな大好きな冬がまたやってきた。

水のない海で

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朝方に目が覚めて外を見たら、とても綺麗な雲が
きらきらと輝いていたので、慌てて布団から飛び起きて海へ。

また朝日の姿をしてる太陽に、もうすこし昇りきらないでと
お願いしながら急いでシャッターを切った。
とても古いカメラであっちこっち壊れていてきちんと撮れないことも
たまにあるんだけど、それでもこの風景はこのカメラで撮るんだと去年から決めていた。

去年とは違う姿を撮らせてくれたこの海に戻ってこれたこと、
そして今年もみんなで笑えたこと。
ここに連れてきてくれた人たちにありがとう。

夜を背にして、朝を待つ。

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朝を待つ私の背中を夜の闇が、飲み込まんばかりに大きく口を開けてる。
まるで闇と光の真ん中に立っているかのような不思議な時間。

これから朝を迎える未明という時間が1日で1番で気温が低いんだって。
だとしたら、1年で1番寒い日の未明はその年で1番寒い時間ってことになるね。

あの冬の夜もこうやってを朝を待ちながら、嘘か本当かわからないような話をいくつもして私達は空を見てた。

そんなことをぼんやり考えていたら、急にふと我に返って背中に感じる闇の深さに少し怖くなって足がすくんだ。

それでも目の前の明るく白む空を見上げると、体の真ん中からふつふつと湧いてくる、なんとも言えない高揚感を抱きしめて私は朝を待っている。

言葉を喰らう

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吐き出したいことはあるのにそれにあてはまる言葉が見つからず、
何日も何日も書いては消すを繰り返してる。

眠りたいのに眠れずにベッドの上で何度も寝返りをうつ。

書くことも眠ることもできないから夜中に起きて、
ムシャムシャと言葉を食べてる。

言葉たちよおなかの中に溜まって、
熟れていつか私の言葉になって帰っておいで。